この記事では、格安SIMの料金と通信速度について、実測、実際の使用の快適さ、用途による速度調整(通信の最適化)について誰もが分かるように解説し、自分のニーズ(月の通信量や用途)に合った格安SIMを選べるよう、MVNO各社を比較して紹介します。
※MVNOとはMobile Virtual Network Operaterの略で仮想移動体通信事業者といいます。
ドコモやauなどのMNO(移動体通信事業者)の回線設備を借りて通信サービスを行っており、自前の回線を持っていないので「仮想」と定義されます。要するに使用料を払ってドコモやauなどの回線を使わせてもらっている通信事業者です。
格安SIMは非常に便利です。
月にネットが高速通信で3ギガ使えて、10分かけ放題を付けても月額2,000円ほどで済みます。
ドコモやauなどのキャリアは、月に2ギガで電話は無制限にかけ放題ですが、月額は6,500円、端末保証オプションなどなんだかんだで7,000~7,500円になります。
その差は約5,000円です。
毎月5,000円、1年では60,000円になります。
使い勝手はドコモなどのキャリアとほぼ変わらないので、格安SIMに買えるだけで毎月5千円、年間6万円が節約できるのはとても大きいです。
目次
MVNO各社の格安SIMの特徴
格安SIMの特徴は大きく以下の6つです。
1.月に2~3ギガプランなら月額料金約1,600円
2.5~10分電話かけ放題オプションが月額約900円
3.MVNO各社キャンペーンをやっていて半年間月額900円ほど割引あり
4.MVNO各社とも最低契約期間は1年でキャリアの2年より短い(違約金はキャリアと同じ約1万円)
5.通信速度は、12時台と18時台のみ実測0.5Mbpsほどしか出ないので少し遅いが、その他の時間帯は実測3~20Mbps出るのでドコモなどのキャリアと同様に快適
6.12時台と18時台でも速度の落ちない格安SIMもある。
12時台と18時台はネットワーク混雑時間帯といわれ、皆が一斉にスマホを使うため、ドコモやauなどのキャリアであっても通信速度は落ちます。その回線を借りてサービスをしている格安SIMも同様に実効速度が落ちます。
この時間帯だけは速い通信は望めませんが、サイトを見たり、高画質でない動画を見るくらいはストレスなく出来ます。
また、12時台18時台でも、UQモバイルとワイモバイルだけは、ドコモなどのキャリアと同様に速い通信が可能です。
UQモバイルはauの、ワイモバイルはソフトバンクのサブブランド(実質的に子会社)と呼ばれ、他の格安SIMより良い条件で回線を使えるため速い通信速度が出ます。それでいて料金は他の格安SIMとほぼ同じです。
用途による速度調整=通信の最適化とは
通信の最適化を行っているMVNOは、楽天モバイル、BIGLOBEモバイル、mineoです。
通信の最適化とは、簡単に言うと画像を劣化(荒く)させてデータ量を少なくすることです。
データ量が半分になるため画像が少し荒くなります。
httpsサイトの場合は通信の最適化は適用されませんが、httpサイトの場合に通信の最適化が適用されます。
現在は、サイトのほとんどはhttps形式のため、それほど気にする弊害はありません。
主にjpgファイルが圧縮(劣化)の対象になります。png形式だとたいして圧縮(劣化)されません。ほとんどの写真はjpgファイルなので、httpsではないサイトで写真を掲載しているサイトが影響を受けます。
楽天モバイルには通信の最適化を回避する方法はありませんが、BIGLOBEモバイルには最適化を解除できるAPNがあります。mineoは2018年9月頃をめどに最適化を解除できる方法が公開される予定です。
おすすめのMVNO格安SIM
次に、ニーズごとのおすすめ格安SIMを紹介します。
ポイントは以下の4つです。
1.12時台18時台でも快適に使いたい=ドコモなどキャリア同様のレベルがいい場合
2.とにかく安く使いたい場合
3.LINEやTwitterやInstagramなどのSNSを月2ギガ以上使う場合
4.iPhone6sかSEを1万/2万円で手に入れたい場合
1.12時台18時台でも快適に使いたい場合
UQモバイルかワイモバイルがおすすめです。
この2つは「もはやauとソフトバンクと同じ通信速度」と考えて過言でないです。どの時間帯でも実測5~20Mbpsの速度で通信できるので快適でないことは皆無です。
最安レベルの格安SIMと比べると1年間の料金総額が2,000円ほど高くなりますが、2ギガプランで5分(UQモバイル)/10分(ワイモバイル)かけ放題が月額1,980円で使えます。
ちなみにこの2社のみはサブブランドのためか原則として2年契約です。
大きな違いは、UQモバイルは余ったデータ量を翌月にのみ繰り越せますが、ワイモバイルはできません。
また、両社とも月額料金は電話かけ放題込みで1,980円ですが、UQモバイルは5分、ワイモバイルは10分かけ放題です。
この点ではワイモバイルのほうが利便性が高いですが、統計では1日の平均電話回数は1回で平均通話時間は2分とのことなので、5分かけ放題では足りないことは必ずしもないと言えます。
UQモバイルはSIMのみよりiPhoneとセットがおすすめ
UQモバイルはSIMのみの契約もお得なのでおすすめですが、スマホ端末とセットだと、iPhoneSEは実質負担10,000円、6sは24,000円で手に入るのでおすすめです。
アップルストアのSIMフリーiPhoneだと、それぞれ4万、5万以上します。
キャンペーンの詳細確認と申し込みは以下のリンクからどうぞ。
また、SIMのみの場合は以下のキャンペーンサイトで申し込むと5,000円~10,000円のキャッシュバック、対象スマホ(iPhone除く)とセットなら11,000円~15,000円キャッシュバックなのでおすすめです。
さらに、WiMAXを一緒に契約すると12,000円のキャッシュバックがもらえます。
このWiMAXは、プロバイダがBroadWiMAXなので、月額3,411円と業界最安なのに加え、他社WiMAXからの乗り換え違約金を19,000円まで負担してくれます。
加えて、端末の当日発送や当日店舗受け取りまで可能です。
ワイモバイルはソフトバンク以外からの乗り換えにおすすめ
ワイモバイルはSIMのみの契約の場合、月額400~600円×24か月間割引になるのでおすすめです。(ソフトバンクから乗り換えの場合のみ適用外)
ライバルのUQモバイルと比較した時のメリットは、
●かけ放題が5分多い10分かけ放題
●iPhoneSEはどちらも実質10,000円で契約できる
デメリットは、余ったデータ量を翌月に繰り越せないことです。
このあたりは、自分の使用状況を考慮して使いやすい方を選べばよいでしょう。
2.とにかく安く使いたい場合
おすすめはこの4つです。
●BIGLOBEモバイル
●IIJmio(Internet Initiative Japan=アイアイジェイミオフォン)
●楽天モバイルのスーパーホーダイプラン
●LINEモバイルのソフトバンクプラン
月3ギガならBIGLOBEモバイルが最安
BIGLOBEモバイルはキャンペーンで半年間破格の1,200円割引です。(ドコモ回線のみ)
3ギガプランが、6か月×400円+6か月×1,600円=12,000円で1年間使えます。
6ギガプランは、6か月×950円+6か月×2,150円=18,600円です。
別途、10分かけ放題オプションをつけるなら+月額830円です。
通信速度は格安SIMでは速い方で、12時台は約0.4Mbpsと少し遅いですが、その他の時間は2~20Mbpsと速い通信が可能です。
また、ビッグローブ光やBIGLOBE WiMAXを契約している場合は、BIGLOBE会員月額料金が200円割引になるのでおすすめです。
月6ギガなら月額1,300円のIIJmioが最安
IIJmioは、キャンペーンで、6ギガプランが月額1,300円=1年間15,600円で使えます。
別途、10分かけ放題オプションを付けるなら+月額830円かかります。
実効速度はBIGLOBEモバイルと同じく格安SIMでは速い部類です。
1番おすすめは楽天モバイルのスーパーホーダイプラン
ちょうどローラがCMしていますが、このプランははっきりいって非常に使えます。
このプランは2ギガプランが最もおすすめですが、月に2ギガまではIIJmioなどと同等の高速通信が可能で使い切ると低速モードになります。低速モードはいつでも切り替え可能で、実測は12時台18時台は300kbps、それ以外の時間は1Mbpsで、通信量無制限で使い放題です。
しかも10分かけ放題がコミコミでついて月額1,480円です。
条件は、楽天会員になること(無料)、3年契約をすることですが、なんと(なぜか)いつ解約しても違約金は9,800円で変わりません。1年以内でも3年目でも同じです。
1Mbpsという実測は、スマホなら高画質動画が途切れずスムーズに見れるほどの速さです。
YouTubeはおろかAmazonプライムビデオの高画質動画も余裕で見れます。ネットサーフィンの快適さは言うに及びません。
パソコンやテレビ画面で高画質動画をみたいなら1Mbpsでは足りませんが、家に光回線がある、WiMAXやポケットwifiがある場合は、スマホなら1Mbpsあれば十分、つまり十分な速度が出て10分かけ放題が付いて間違いなく業界最安の月額1,480円のスーパーホーダイプランが最強最安のプランです。
3.SNSをたくさん使う場合
SNSを月に2ギガ以上使うなら「楽天モバイルのスーパーホーダイプラン」を除けばLINEモバイルのソフトバンク回線プランがおすすめです。
SNS無料のLINEモバイルにソフトバンク回線スタート
LINEモバイルは、コミュニケーションフリープランというのがあり、LINE・Twitter・Instagram・FacebookなどのSNSがカウントフリー=データ消費無し=無料で使えます。
3ギガプランなら月額1,690円です。別途10分かけ放題は月880円。
そして、7月2日から新しくソフトバンク回線のプランが始まり、キャンペーンで非常にお得になっています。
1.6か月間×月額900円割引
2.7月と8月の契約データ量は2倍に増量
3.既存のドコモ回線からソフトバンク回線への移行手数料3,000円が無料
4.今年秋まではSNSカウントフリーは未対応
最大のポイントは、格安SIMではソフトバンク回線を使っているところは他にはb-mobileしかないので、混雑時間帯でも影響をほとんど受けず、常に速く快適な通信が期待できることです。
ソフトバンクがLINEモバイルの51%超の株式を保有し出資しているため、実質子会社となったLINEモバイルは、ワイモバイルと同等の通信品質までサービスレベルが強化されると考えられます。
また、今までは格安SIMで使えなかったソフトバンクのSIMロック解除非対応端末=iPhone6、6plus、5sなどが使用可能になります。
特にiPhone6や6plusはスマホとしてはかなり高性能なので、格安SIMで使えるようになると嬉しい人も多いはずです。
3ギガプランは6か月×790円+6か月×1,690円=13,800円で使えます。
月の契約データ量を超過しても各種SNSは高速通信で無料で利用できるので、SNSを多用する人には1番おすすめの格安SIMです。
4.iPhone6sかSEを1万/2万円で手に入れたい場合
格安SIMをスマホ端末とセットで契約することで格安で手に入ります。
iPhoneSEなら、UQモバイルかワイモバイルでセット契約すると実質負担1万円で手に入ります。
iPhone6sは、UQモバイルなら実質24,000円です。ワイモバイルは実質36,000円なのでおすすめしません。
UQモバイル iPhoneキャンペーン
ワイモバイル iPhoneキャンペーン
まとめ
1番のおすすめは「楽天モバイルのスーパーホーダイプラン」です。
格安SIMのなかでも飛びぬけて安く、月額1,480円でスマホが快適な速度で使い放題+電話が10分かけ放題です。
同じくらいおすすめは、UQモバイルかワイモバイルのiPhoneセットプランです。
iPhoneSEが実質10,000円、6sが24,000円で契約できます。どちらも申し分ない性能の端末が破格の安さです。
通信量多めで高速通信を使いたいならIIJmioなら月6ギガを最安で使えます。6ギガあればテザリングを使っても安心です。
とりあえず格安SIMを試したい場合は、BIGLOBEモバイルかLINEモバイルのソフトバンク回線が良いでしょう。
違約金がないマイネオはおすすめできますが、MNPを使う場合は転出手数料が10,000円とられるので、結局違約金が10,000円あるのと変わりません。
以上、「あなたが本当に選ぶべき格安SIMとは?MVNO各社を比較」のご紹介でした。
自分のニーズに合った格安SIMを契約して快適なネットライフをお楽しみください。